近視とは

近視とは、眼球の形が前後方向に長くなって、目の中に入った光線がピントが合う位置が網膜より前になっている状態です。凹レンズで光線の屈折を弱め、ピントが合う位置を網膜上に合わせることにより、鮮明に見えるようになります(注:病的近視を除く)。
近視の説明画像

近視はどうして起きる?

近視の発症には遺伝的要因と環境要因の両方が関与すると考えられています。環境因子としては、近業や屋外活動の関与が報告されています。
近視のうち、特に病的近視では遺伝的要因が強いと言われています。

近視になる年齢と頻度

近視になる年齢は個人差があります。生まれたばかりの赤ちゃんは近視になることはまれです。一般的には女の子の場合は小学2年生の頃、男の子の場合は小学校4年生の頃から増え始めて、中学、高校と多くなっていきます。このように成長とともに生ずる学齢期の近視を、学校近視と言います。

文部科学省学校保健統計調査報告書において、多くが近視もしくは近視性乱視と考えられる裸眼視力0.3未満の低視力者の割合は小学生の7.6%、中学生の22.3%、高校生の25.9%と学年が上がるにつれて増えています。

成人における近視の頻度については、Sawadaらが2000年から2001年に多治見市において、40歳以上の3,021人を調べたところ、-0.50D未満の近視は全体の41.8%に、-5.0D以上の近視は8.2%にみられたと報告しています(Ophthalmology 2008年より)。

近視を治す方法

視力矯正のためのメガネまたはコンタクトレンズが必要です。近視になりかけ、調節が緊張した状態の時期に点眼薬を用いる治療法がありますが、視力がもとに戻ることは多くありません。

最近、近視の手術として、フェイキックIOL、レーシック 、リレックススマイルなどが自費で受けられます。手術についてはまだまだ問題が多く、おすすめしませんが、仕事上メガネまたはコンタクトレンズを使用することが出来ない場合、手術もやむを得ません。

近視には単純近視と病的近視があります

単純近視とは、視機能障害を伴わず近視の凹レンズで矯正できます。病的近視は眼鏡を使用しても矯正視力が充分に出ず、視機能障害を伴い、失明の原因となる近視です。病的近視は、眼球後部の変形を特徴とし、それにより視神経や網膜が機械的に障害され、失明を起こします。

厚生労働省研究班の調査によると、日本では失明原因の第一の緑内障などに次いで強度近視は第5位となっています。

病的近視眼の説明画像

病的近視による網膜脈絡膜萎縮

病的近視による網膜脈絡膜萎縮

病的近視の治療

病的近視は、眼球後部の変形により、網膜脈絡膜萎縮、黄斑部出血、近視性牽引黄斑症、網膜剥離、緑内障・近視性視神経症などを起こし、治療をしないと失明します。

脈絡膜から新生血管や黄斑部出血が発生した場合はVEGF阻害療法、近視性牽引黄斑症や網膜剥離が発症した場合は手術、緑内障が発症した場合は緑内障の治療が必要になります。

続きを読む

言語の選択 »